こんにちは、はじめまして、12期K(CANYON)です。今回は3月13日〜16日の日程で行われた春合宿の1日目の様子をお伝えしようと思います。
今回は四日間で千葉県の海岸沿いを一周する全長約550キロを走破するというコースです。1日目は松戸で集合し関宿城を経由して銚子までの160キロを走る予定でした。しかし数日前時点での雨予報を受け集合場所を銚子の宿に変更されました。これは「雨を回避するため銚子まで輪行した方がいいよ!」というメッセージだったのだろうと(今は)思います。そのような中、同期のTくん(LAPIERRE)と先輩で同期?(大学最後の年に入会したので何期かは本人も良くわかっていないようです)のYさん(corratec)と僕は松戸から銚子まで自走で向かうことにしました。
ここで一つ、今回の合宿の1日目はキツすぎた、ほぼノンストップ、また自走メンバーが3人と少人数だったため、道中の写真がなんと1枚しかありません!それもサポートのWさんがコンビニで撮ってくれたやつ。(輪行組はたくさん撮ってくれているのでそれは最後にでもお見せしましょう。)ブログは文章と写真がちょうどいいバランスで混在しているからこそ手軽で万人が楽しめるものなのに、、、申し訳ないです。
僕は先輩のIさんほどの文才もないので駄文が続きますがお許し願います。Iさん:主に山に生息していてeddy merckxに乗っている先輩です。nogleisブログを読んでくれている方なら知ってるかもしれませんね。この方のブログは傑作なので是非読んでみてください!
松戸から北上する予定でしたが、雨雲から逃げるべくそのまま東に向かい、一直線に銚子まで向かう約100kmのコースに変更しました。3時間から4時間で走り、昼ごはんは銚子で美味しい海鮮丼を食べる!と意気込んで松戸を出発しました。松戸でサポートカーに荷物を預ける予定でしたが道が混んでいたようで柏で合流することにしました。しかし混んでいる道では自転車の方が速く、我々とWさんの距離はあまり縮まりません。そこで結局柏からさらに東に進み取手あたりで合流しました。
(Wさんと合流したところ、唯一の写真です。天気が怪しいですね。)
ここまではとても順調でこのまま進めば1時半ごろに銚子に到着できるペースでした。取手から先は利根川のサイクリングロード(車も信号もないので安全に速く漕げる)を走るためこの良いペースで銚子まで行けるようでした。Wさんの車に荷物を預け、コンビニを出ようとすると突然雨が降ってきました。ただこの雨は一過性のものでサイクリングジャージも雨が止んでからすぐに乾きました。この雨をうけ我々は急いで目的地に向かおうと数枚ギアを上げましたが全く前に進みません。とんでもない向かい風が我々を阻んでいたのです。コンビニまでは時速三十数キロで進んでいたのですがサイクリングロードに入った途端どんなに漕いでもサイコンの速度計は時速20~25kmを表示していました。ロードバイクをある程度乗っている人なら経験したことがあるかもしれませんが自転車の速度は風の向きやその速度に大きな影響を受けるのです。風の少ないところで時速40kmの強度で漕いでいても時速25kmしか出ない、普段なら「いいトレーニングになる!」とか言いそうな我々も今回は雨という恐怖が近づく中ただただ頑張って漕ぐことしか出来ませんでした。T君はディープリムというリムハイトの高いホイールを履いていたので他の二人に比べて風に煽られ揺れており、何度かヒヤッとする場面もありました。
強風の中1時間は漕いだでしょうか、やっとそれはやってきました。ポツポツ…というよりも雲の上から誰かがマシンガンを連射しているかのような激しい雨が降りはじめたのです。向かい風の存在も忘れてはいけません。大きな雨粒は向かい風に乗って我々の体に、我々はロードバイクで雨粒に向かって進んでいきます。2倍の威力!雨粒が体に当たる痛みと言ったら理科室のホースの水圧をシャワーにしてかけられているよう、もしくは旅館の稀にある勢いのとんでもなく強いシャワーをフルパワーで浴びているようでした。さらに、!気温もどんどん低下していきます。体感は9月の寒い日に入る小中学校のプールといったところでしょうか。とにかく寒かったです。このような最悪なコンディションですがいくら漕ごうがコンビニはおろか自販機も見つかりません。雨宿りスポットが皆無なのです。我々はただ目的地を目指して頑張って漕ぐという道しか残されていませんでした。雨の中必死で漕いでいると、工事区間に行き当たりました。係の人が「迂回して、あの白い建物のところから合流できるよ」と500mくらい先の建物を指して教えてくれたのでその指示に従って白い建物に向かいました。ところがそこにはサイクリングロードはなく、あったのはただ氾濫しそうな川。そこで残りの道はサイクリングロードではなく下道で行くことに決めました。全員水溜まりを避ける余力さえありません。今思い返すと半分意識が飛んでいたように思います。覚えているのは僕のディスクブレーキがブレーキをかけるたびに甲高い音を出すこと、Tくんはリムブレーキのカーボンホイールを履いているので雨の中では全く止まらず必死にSTIレバーを握っていたこと、宿の200m手前で峠のような雰囲気の道に入り道を間違えていないかと不安に思ったことぐらいです。
宿に着いて、寒さで震えて、ずぶ濡れになっている我々を見て宿の人が時間外だったのにも関わらず風呂場を開けてくれました。湯船は湯がないので入れないがシャワーは使ってい良いとのこと。これには感謝しても仕切れません、このシャワーがなかったら3人とも翌日以降風邪をひいてDNF(Do Not Finish:ゴールできないこと)に終わるところでした。嬉々としてシャワーを浴びている3人は重大なことに気付きます。そう荷物をWさんに預けているので着替えがないということに。共有していた位置情報を確認してみると銚子市街で遅い昼食を食べているようだったので「荷物を持ってきてください。」と頼み、待つこと数十分「着いたので荷物を車に取りにきてください。」と返信が来ていました。(この間僕達はずっとシャワーを浴びていたわけですが)しかし、元々着ていたビショビショのサイクリングジャージを着るわけにもいきません。「全裸です。」とラインをしWさんに荷物を風呂場まで運んでもらいました。
シャワーから上がった時にタオルを忘れたTくんが全身にドライヤーをかけていたのには笑いました。着替えが終わった僕達は昼食?(17時半ごろでしたが)を食べるため1キロほど離れたラーメン屋に行き、その後20時ごろに夕食を取りにココスに向かいました。その後宿に戻り、ビンディングシューズが乾くのを願いながら寝るのでした。