AJ西東京さんのBRM901西東京200潮来の伊太郎に参加してきたのでその様子をお伝えします!
今回出場したのは私3年W(MERIDA)と2年S(cannondale)です。
私にとってはこの200kmブルベがSRを懸けた戦いであり、Sにとっては初ブルベでした!
1週間前から雨予報が出ており、雨の中走ることを宿命づけられた私たちは、定めを受け入れて愚かにも出走することを決めました。
私にとってもSにとっても、記念すべきブルベになることは間違いありませんが、果たして無事に完走できたのか!?
前述の通り雨が降ることはほぼ確実とされていた今回のブルベ。
とりわけ初ブルベとなるSには過酷だと思ったのですが、本人が出る気満々だったので私も覚悟を決めました。
当日の朝、Sと合流してから集合場所の手賀沼へ向かうと意外にも多くの参加者が!?
雨の中走るブルベは通常よりも苦しいものになるし、トラブルのリスクも格段に上がるため、DNS(Do Not Start)の参加者が多いのかと思っていました。
リスクを回避するために退くべきところを退くというのは大事な決断ですし、諦めという選択をすることは案外難しいものです。主催の方も言ってましたが、ブルベは楽しむべきもので無茶するもんじゃないです。(しかしある程度の無理は不可欠)
…賢い選択ができなかった私たちは、腹をくくって戦場へ。
ブリーフィングの中でブルベ初参加者が3分の1近くいることが判明!
初参加のSは仲間が多くて安心したようですが、あくまで自分が完走できるか否かの問題。己との戦いです。
気を引き締めつつ車検を受けていざ出走!!
距離が短い200だからなのか、初めは周りのペースが結構早めでした。
今まで出てきたブルベはすべて夜をまたぐものだったので、その日中に終わるブルベのスピード感は新鮮でした。
(…とはいってもペースはいつもと変わりません。ただひたすらマイペースを貫くのみ。)
初心者多めの200kmブルベでしたが峠道は一切なく、最大標高も40mという超フラットコース!!
そのため雨さえ降らなければ初心者に優しいブルベと言えるでしょう。
進むこと30km
途中で牛久大仏のすぐそばを通ったので、写真を撮りにちょっと寄り道!
でかい!!
他の参加者さんたちも寄り道して写真撮ってる方が多かったです。
私たちは寄り道もそこそこに牛久大仏を後にします。(雨が降る前にできるだけ進んでおきたい)
今回のルートは大きな3つの湖のそばを走っていて、まず1つ目!霞ヶ浦が見えてきます。
琵琶湖に次いで日本で2番目に大きなこの湖は、遠くから見ると海のように広いです。
しばらく霞ヶ浦沿いの大通りを走るとPC1に到着。
軽く補給を済ませてすぐに出発します!
ルートには見落としてしまいそうな細い道に入るポイントがいくつかありましたが、こういったところもブルベの面白い所。
自分でルートを組んだら大通りメインで絶対に通らないであろう小道が、指定されたコースの中にはたくさん盛り込まれています。
ルート上には畑が多く、のどかな風景が続きます。
道中の田んぼに実った稲穂が、ヒマワリのよう見え、
「ツールドフランスだこれ!!」とか言いながら楽しんでいました。
しかし平和な旅路に不穏な空気が流れます。
空が暗い、もしや雨が降るのでは…?
…
降りませんでした。(降らないの!?)
平和な旅は継続です。
……
カツン!
私「(ヘルメットに何か当たったか?)」
ブンブンブンブン
私「!?」
チラッ
蜂「目が合いましたね!」
私「!?!?」
蜂「おちゅうしゃの時間ですよ~♡」
チクッ
私「あああああああああああああ!」
…という凄惨な通り魔刺傷事件が発生しました。(平和など許されなかった。)
蜂はおそらくスズメバチ。刺された瞬間から左腕の痛みがどんどん増していきます。
初めて蜂に刺されたので、対処方法を調べるため一度停車。(この間に10人くらいに抜かれました。)
対処方法としては針が刺さっていれば抜き、毒は水に弱いため刺された箇所を水で流す。そして、皮膚を揉むように毒を絞り出すということでした。
幸運にも針は刺さっていなかったようで、特に異常もなかったため時々ボトルで水をかけながら進みます。
(蜂刺され後に運動するのは絶対にNG。血の巡りがよくなるとそれだけ体に毒が回る速度も上がるため、10分~20分安静にして様子を見ましょう!もし何か異常があれば、すぐに医療機関で診察と適切な治療を受けましょう!)
左腕の痛みを気にしながら少し走ると、
2つ目の湖涸沼(ひぬま)が見えてきます。
湖畔を少し走るとついに半分!PC2です!
お昼時だったので、ここは少し長めに休憩。
(蜂に刺されたところもしっかり処置してから出発します。)
PC2を出てすぐに太平洋が見えてきます。
港町大洗です!
時折空が暗くなり、雨が降るのではないかと警戒していましたが、毎回杞憂に終わりました。
いっそのこと雨が降ってくれれば蜂の毒が流れるのでは?と過激派思想に毒されてました。
そして3つ目の湖、北浦が右手に現れます。
この湖は南北に長く、ルートはこの湖の東岸に沿って北から南に引かれていたので右側の景色はしばらく変わりませんでした。
20km以上同じ景色が続くと眠くなってくるものです。しかし左腕が痛くて眠気を紛らわしてくれたので、そこは蜂に感謝です。
北浦の南端まで辿り着くとついにPC3の潮来です。
そうブルベの名前にも入っている潮来(いたこ)です。私はここでやっとイタコと読むのだと知りました。
ちなみに潮来の伊太郎というのは歌の名前だそうです。
PC3から見える空はとても明るく、雨ふるふる詐欺だったのではないかと疑ってしまします。(気温高くて暑いくらい)
しかし残りもあと50km!
ここまで雨が降らないでくれたのはありがたいことです。これから降っても仕方ないと割り切ることができる距離です。
このまま雨が降らずにゴールできますようにと祈りながら、潮来を後にします。
しかし祈りは天に届かず、PC3を出てすぐに進行方向が真っ黒い雲に覆われているのを見てしまします。
雨に濡れることを承知で参加したのだから突っ込むしかない!
という心構えで雨雲に向かっていきます。
残り30km。
草だらけの利根川サイクリングロードを走っていると
ポツリと水滴の感触が
ここまでか…
と悟り、ひとまず様子を見ながら走行を続けます。
しかし、あっという間に土砂降りに変わったため橋の下に避難。
雨が想像以上にバイオレンスで戸惑います。
さっきまでの気温の高さは何だったのか?吹き込む強風が濡れた体から体温を奪っていきます。
30分ほど雨宿りしたら止んだため、再出発!
どうやら一時的な大雨だったようです。
田園風景の中を15kmほど走っていると
またも激しい雨が…
しかも先ほどよりも強く、夕暮れ時であったため視界が十分に確保できませんでした。
というわけで近くにあったスーパーの軒下に避難します。
ここで20分ほど待つと、止んできたので先を急ぎます。
しかし日はすでに落ちて辺りは真っ暗。
ラスト10kmはサイクリングロード沿いを走るだけだったのですが、街灯がないので注意して走らねばなりません。
とはいってもまっすぐ道なりに進むだけ!!
あと少しの辛抱です!!
時間はあるのでラストはゆっくりとゴールの手賀沼を目指します。
「もう終わりか、後半は大変だったけど楽しかったなぁ」と終了ムードでサイクリングロードを進んでました。
ところが残り5kmというところで再び激しい雨!!
ここにきて降るのか…と悲嘆に暮れながら残り少ない距離を消化していきます。
こう降ったり止んだりのゲリラ攻撃は回数重ねるごとにメンタル殺傷能力が向上しますね。
大雨の中やっとの思いでゴール!!
タイムは11時間50分でした。
休憩でかなり時間を使ったので到着したのはかなり後ろの方でしたが、何はともあれ完走できて良かったです。
私はこれでSR確定。Sは初ブルベを見事制しました!
これからもブルベの活動報告ができればと思います!!